スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


映画評論・レビュー ブログランキングへ

アイランド

【内容】
 大気汚染から守られた清潔な都市空間。そこで暮らす人々が抱く共通の夢は、地上に残された最後の楽園「アイランド」へ行くことである。人々は日々行われる抽選に一喜一憂しているが、リンカーン(ユアン・マクレガー)はふとしたことから驚くべき事実を知ってしまい・・・・。

【感想】
 個人的には近未来の話は大好きです。未来のテクノロジーの描写部分とかワクワクします。映画館には、やっぱり非日常の世界に浸りたくて行っている部分もありますからね。また、主人公が自分のアイデンティティーを探し求めるという「自分探し」的な要素も個人的には好きな設定です。それが「謎」となって観る者を引っ張って行きます。その点では、この映画は『マトリックス』『マイノリティ・リポート』『ペイ・チェック』なんかのエッセンスを取り混ぜて作られています。最後まで飽きることなく一気に観れる映画でした。
 ただ、マイケル・ベイ監督。この人は映画を撮る度にひどくなっていっている気がします。『ザ・ロック』は大好きな映画なんですが、前作『バッド・ボーイズ2』なんて、家やら車やら壊しまくっているだけです。主役二人の会話はほとんどアドリブだったみたいな話を聞きましたが、「ウィル・スミスが主役だし、パート2だし、派手なアクションシーンを入れておけば、そこそこヒットするだろう」みたいな感じで作られたのでしょう。『バッド~』のカーチェイスで輸送車から車が次々と落ちてくるシーンも呆れましたが、『アイランド』のカーチェイスではでっかい鉄アレイみたいなのをガンガン落としています。まだ、前作はそれが主人公に対する危機的描写なので一応狙いは分かりますが、今回は悪者をそれで倒して行くので緊張感も何もありません。「派手にやっとっきゃ観客も喜ぶだろう」みたいな浅はかな考えが透けて見えるようで嫌になりました。
 その考えはストーリーにも現れています。「人間のクローン化の是非を問う」みたいな新しいテーマを持ってきて、しかもそれをクローン側の視点で描くという斬新な設定は素晴らしいです。これが、クローンを作る側の人間を主人公に描けば、最終的に「限りある命だからこそ尊い」みたいな終わり方が予測出来ますが(銀河鉄道999のテーマ)、クローン側の視点で描いているため終わり方が予測出来ません。中盤でリンカーンと共に脱走したジョーダン(スカーレット・ヨハンソン)が、自分の素となった女性が病気で長くない上に、幼い子供がいることを知ります。つまり、ジョーダンはその女性の延命のために作られたクローンだった訳です。僕はここで、「あぁ、最後ジョーダンは幼い子供のために自分の臓器を提供して母親を救うのか。悲しい話だなぁ。クローンにも人格がある。それなのにスペアとして扱っていいのかって訴えるのか」と想像しました。
 けれど、結局その女性もリンカーンの素の男も死んでしまい、クローンの二人は自由の身になってハッピーってとこで終わります。「何じゃそりゃ」って感じです。これも「所詮、クローンを作ろうなんて考える金持ちは死んでも構わないし、ハッピーエンドにしときゃ観客は喜ぶだろう」という作り手側の思惑が感じられ呆れてしまいました。マイケル・ベイ監督はミュージックビデオ出身なので、映像がカッコ良ければいいだけでテーマなんて二の次なんだなと感じましたね。そもそも、いくら未来だって鉄道が空を走ってるなんてことはないだろうって思いました。『フィフス・エレメント』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『マイノリティ・レポート』では車が空を飛んでるから、「俺は鉄道を空に」と考えたんでしょうか? それともあれは銀河鉄道だった?


映画評論・レビュー ブログランキングへ
スポンサーサイト

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

ブラザーフッド

【内容】
 家族の希望である高校生のジンソク(ウォンビン)が朝鮮戦争に強制徴用された。兄のジンテ(チャン・ドンゴン)は、大切な弟を守りたい一心で自らすすんで戦場に赴き、武勲を立てて弟を除隊させようと考える。しかし、武勲のために正気を失っていくジンテの行動を理解できないジンソクは、次第にジンテと敵対するようになり…。

【感想】
 以前にも書きましたが、戦争映画は個人的には好きではありません。作り手側が戦争を扱うのは、「生か死か」といった人間の極限状態を描写するのに絶好の題材だからです。ドラマはやはり極限状態を描いた方が盛り上がりますから。
 ただ、この映画はテーマである家族愛をしっかり描いていて好感が持てました。『宇宙戦争』も単なるCGを駆使した戦争映画と思われるのが嫌で、「これは家族愛の話だ」みたいなことをトム・クルーズやスピルバーグがアピールしていましたが、この映画の方がしっかりテーマが描かれていました。
 では、前フリはこの辺にして、この映画を分析してみたいと思います。冒頭の遺骨発掘シーンを観て、「あの映画に似てる!」と感じました。その映画とは『タイタニック』です。『ブラザーフッド』は『タイタニック』をベースにして作られています。
 まず構成ですが、両作品とも現代→過去→現代となっています。『タイタニック』では、沈没したタイタニックを探索しているところにローズがやってきます。同じく『ブラザーフッド』では、遺骨発掘が行われているところにジンソクがやってきます。これは、まず現代から過去の話に入っていくことで実際にあった話なんだという説得力を与えています。また両作品に共通するのは主人公の一人であるローズとジンソクが生きているということです。二人はこれから起こる災難(沈没・戦争)を生き延びるということですが、そうすると観ている側の緊張感が薄れます。船が沈もうが最前線で戦おうが死なないわけですから。そのために、この二人を守ろうとするもう一人の主人公であるジャックとジンテの生死は謎として明らかにされません。最終的にジャックとジンテの二人は最愛の人間を守るために死んでいくので人物設定も同じだということが分かります。
 更に小道具です。『タイタニック』に出てくる「碧洋のハート」というペンダントと『ブラザーフッド』の「万年筆」が同じ様な役割を果たしています。どちらも二人にとって思い入れのある物ですが、同時に二人の仲を引き裂くアイテムとして使われています。「碧洋のハート」はローズの婚約者の悪巧みでジャックが盗んだように見せかけられ、ローズはジャックに不信感を抱き心が揺らぎます。また、「万年筆」は燃え尽きた倉庫で発見されることで、ジンテはジンソクが死んだと思い、北側に寝返ってしまいます。
 その後の設定も類似しています。ローズはジャック、ジンソクはジンテに対する信頼を再び取り戻します。そして、ローズは救命ボートから沈み行くタイタニックに戻り、ジンソクは除隊が決まった後で再び最前線へと戻ります。どちらも再び自分の「愛情」を相手に伝えるために安全な場所から危険な場所へ赴くのです。これらの描写で二人の信頼が確かなものになったと観客は感じます。その後、心が通じ合った二人を待っているものは「死別」です。ここで、悲しい別れを描く事で「沈没」や「戦争」が悲惨な出来事、繰り返してはいけない出来事というテーマを感じさせているのです。
 また、『タイタニック』が沈没シーンをCGを駆使してリアルに描いて成功したように『ブラザーフッド』も戦争シーンをリアルに描いて効果を上げています。このように『ブラザーフッド』は『タイタニック』の「恋愛」というテーマを「兄弟愛」に、「沈没」という題材を「戦争」に置き換えて作られているということが分かります。

ブラザーフッド プレミアム・エディション
ジェネオン エンタテインメント (2004/11/05)
売り上げランキング: 5,872
おすすめ度の平均: 4.15
4 良かったです。
5 娘も…
4 韓国版無駄な戦争vol.2



映画評論・レビュー ブログランキングへ

テーマ : 映画
ジャンル : 映画

ブログ内検索
リンク
フリーエリア
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。