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四月の雪

【内容】
 妻が交通事故に遭い重体との連絡がインス(ペ・ヨンジュン)に入る。急いで病院へ行くと、そこには妻と同乗していた男の妻ソヨン(ソン・イェジン)がいた。事故に遭った二人の所持品から不倫関係が発覚し、傷ついたインスとソヨンは同じ境遇の相手と接するうちに次第に惹かれあっていくというお話。

 日本における韓国映画の興行収入新記録ということで、最終日に観に行きました。チネチッタで見たのですが、この日は一回だけの上映ということもあり結構混んでました。主役の二人は日本でもお馴染みのヨン様とソン・イェジン(「夏の香り」「ラブ・ストーリー」)です。因みにソヨン(ソン・イェジン)の夫役で「冬ソナ」のヨングク(リュ・スンス)も出ています。事故に遭って寝ているだけでセリフはありませんが・・・・(^_^;)。

【感想】
 事故に遭った妻が実は不倫旅行中だった、そして妻の不倫相手の男の妻(ややこしい)と惹かれあっていくという設定はハリソン・フォード主演の「ランダム・ハーツ」と全く同じです。「ランダム・ハーツ」は余り心に残っていませんが(失礼)、「四月の雪」はとても心に沁みましたね。それは登場人物の心情を繊細に描写していてリアルに感じられたからです。

 さて、ここで映画の中の「リアル」について少し考えて見たいと思います。本来、映画やドラマは人によって生み出されたものですから、「リアル(現実)」ではありません。それなのにリアルと感じられるのは何故でしょう? 作り手側の立場で言えば、物語の主人公にはまず「目的」を設定します。「目的」とは主人公がその物語の中で達成しようとすることです。ラブストーリーなら恋の成就になります。「四月の雪」では、インスはソヨンに惹かれていくので、観客はこの恋が成就するかどうかということに注目します。
 主人公の目的を設定したら、次は「カセ(障害)」です。その目的を簡単に達成させないようにして、観客をハラハラドキドキさせるわけです。ラブストーリーにおいては不倫・三角関係・親の反対などがカセの定番です。つまり、「四月の雪」でも不倫になるということが最大のカセで、インスの義父もカセになります。映画の中盤で惹かれあったインスとソヨンがホテルの個室で見詰め合っている時に、義父がドアをノックします。二人の関係がばれるかもしれないというサスペンスです。
 作り手側からすると、ここで義父に二人が一緒にいるところを目撃させたくなります。義父にしてみれば、「自分の娘が事故に遭って大変な時に、その夫が別の女と一緒にいるとは何事か!」ということになります。見つかったインスはどうするでしょう? 「あんたの娘も不倫しとったんや!」とは勿論言いません(^_^;)。改めて不倫ということに悩んだり、生死を彷徨う二人を思い、ヨンスともう逢わないと誓うでしょう。観客はインスに同情し、なんとかヨンスと上手くいって欲しいと強く願うはずです。でも、この映画はそうしませんでした。
 ここで本題のリアルについてです。映画やドラマにおいては観客の予想通りの展開になると「リアル」じゃなくなります。つまり、作り手側の意図が透けて見えると「リアル」ではなくなるということです。「観客の予想を裏切り、期待は裏切らない」。これが物語作りの肝なんですね。



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